祖父は私が生まれる前から母に、女の子が生まれたらピアノを買いましょう、と言ってくれていたそうです。
なのに私は練習が嫌いで何とかして逃避しようと考えていました。
ピアノの先生は、屋根が地面まであるようなモダンなお家に住まれていて、当時藁ぶき屋根に住んでいた私にはとても眩しく、お手洗いでさえピカピカと真珠のようでした。
先生はユーモアがあられて、エイプリルフールのお稽古の日には「お顔に墨がついているよ!」とおっしゃられて私は顔を慌てて擦っていたのでした。
ピアノの先生には、リズム感で生きることの楽しさを教えていただいたように思えます。
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