仮縫い

待ち針が皮膚も縫って痛い気持ちがしました。

我慢していたらもう一本。

小学生の私には母の知人に告げられなくて、仮縫いが済むとほっとしました。

薄暗い部屋から汗の滲んだ皮膚で抜け出せたのでした。

 

出来上がったお洋服は緑色で様々な色の糸が混じったローウェストのワンピースでした。その年の私のテーマ色は緑、帽子も白いぼんぼりの付いたグリーンでした。